スチール&ムービーの現場における bird and insect のビジュアルブランディング <後編> | Profoto (JP)

スチール&ムービーの現場における bird and insect のビジュアルブランディング <後編>

05 11月, 2021

執筆者:: Nahoko Ando

レザーバッグブランド「ke shi ki」のビジュアル制作を通して、bird and insect によるスチール、ムービー、メイキング同時進行の制作過程を紹介している本記事。前編の続きを見ていこう。

多くの撮影を終えて暗くなる時間帯に移動したのは bird and insect のスタジオ。まず1カット目は、今回のビジュアル制作の参考にしているハマスホイの絵画により近い1枚を撮影した。構図やポーズなどが大いに意識されている。

「絵画をレファレンスするととても勉強になります。光や構図、ポージングも美しいので、なるほどこうすれば美しく見えるのかという気づきがあります。このカットは遅い時間帯に、基本的には自然光が入らない場所で撮影しました。OCF ソフトボックス 60x90cm を取り付けた Profoto B10X Plus でベースのやわらかい光を作り、OCF ソフトボックス Octa 60cm を取り付けた B10X Plus を被写体の真横から当ててあげることで立体感をだしています。右側はカポックで光を起こしています」

ベースのOCFソフトボックス 60x90cm 1灯で撮影(左)とフィルライトのOCFソフトボックス Octa 60cmで撮影(右)した比較写真

撮影風景

最終カットは、いくつもの入口が連なっている印象的な場所でのシーン。ハマスホイの絵画にも、トビラが何枚も続く似たシーンの絵があるのだという。一見、シンプルな写真だが、実は様々なライティングの仕掛けがある。

奥まで続く各部屋に1灯ずつ、Profoto B10X を設置。手前の部屋は、OCF ソフトボックス 60×90cm を付けた B10X Plus を人物の右後ろから当て、次の部屋は、天井にバウンスさせて右上にハイライトをつくっている。その次の部屋は、左側から壁に向かって当て、そのさらに奥の部屋は、右の壁に。最後の部屋は B10X を1灯置いて、その前に黒いフラッグを入れて、斜めの影を作っている。

「4つの部屋の明るさやストロボの当て方を変えることで、ナチュラルな奥行感を出してみました。それぞれの部屋であえて違う光の当て方をすることで、各部屋で明かりが灯っているという自然な印象を作ることができたのかもしれません」

最後に、今回同時に撮影した、「ke shi ki」のブランディングムービーと、メイキングムービーもご覧いただきたい。

「ke shi ki」 のブランディングムービー

メイキングムービー

以上が今回、1日かけて撮影をした「ke shi ki」のビジュアル制作だ。改めて Profoto B10X と Profoto B10X Plus を使用した撮影現場はいかがだったろうか。

「スチールとムービーを同時進行しなければならない現場では、1日にどれくらいの内容を詰め込めるかの戦いです。Profoto B10X と Profoto B10X Plus は、スムーズにワンタッチでストロボと LED が切り替えできるのですごく便利ですね。

また依頼するブランド側としては、スチールとムービー、どちらも同じテイストで撮ってほしい場合も多いと思うのですが、それぞれ違う人やチームで撮っていくとずれが生じやすい。そういう意味では、一人のフォトグラファーや会社が両方請け負えば、テイストはずれにくくなるのですが、その分、担当する撮影の行程が増えていきますよね。ライティングや機材の扱いに使う時間を圧縮してあげないと、撮る時間が少なくなってしまいます。1台で2役活用できる Profoto B10X のような機材は、プロとして必要になってきます」

今回の撮影では撮影時間を圧縮するために、B10X の LED 定常光でムービー撮影とスチール撮影を平行して行い、必要な場面のみストロボに切り替えてスチール撮影するというスタイルでの進行も多く見られた。

B10X Plus 2灯(ストロボ光)で撮影。ストロボ光を被写体に向かって当てることで色がはっきり出てクリアな印象に仕上がった

環境光のみで撮影(左)と B10X Plus 2灯(LED 定常光)で撮影(右)した比較写真

スチール&ムービー同時進行での撮影風景

今後はスチール撮影も LED 定常光で十分なのか、ストロボを使うメリットはどこにあるのだろうか。

「ストロボのメリットはすごく強い光を拡散させることができること。動画はセンサーサイズが小さく、小さい絞り値で撮影することが多いので、光量が足りなくてもなんとかなるケースも多いです。でも広告のスチールは、センサーサイズが大きく、絞り値を幅広くコントロールしたいケースも多い。特に大きい絞り値で撮影したいときは、光量が必要になります。ストロボと同じ環境を定常光を使って再現しようとすると膨大な灯数が必要です。スチール撮影におけるストロボを使った表現は、プロとアマチュアの差として未だ根強く残る部分だと思います。ストロボはむしろプロ機材として今輝いていると感じています」

スチールやムービーに加えて、今回のようにメイキングが入る現場も増えてきている。

「例えば YouTube チャンネルで裏側を公開したいなどの用途がありますね。メイキングのクオリティも全体的に上がっている気がします。

LED 定常光できれいな光が出せる B10X は、そういう人たちにとってすごく助かる機材だと思います。従来のオレンジ色のモデリングライトだと、ほかの光と混ざるときれいに撮れないことも多い。現場にメイキングや SNS 担当者が入って撮るような場面も増えていることを考えると、光の質が良い LED がストロボについているというのはメリット。そしてそれは最終的にはお客さんにとってのメリットになりますよね。Profoto B10X を今回使用してみて、改めて今後の現場における必要性を感じました」

制作チーム:
Cast: Nao (Gunn’s), Fuka Okayama
Stylist: Sho Takeno
Hair Make: Maila Tsuboi
Accessories by: noguchi BIJOUX

[bird and insect]
Image Director / Photographer: shuntaro
Director / Prop Stylist: Ruri Hosokawa
Cinematographer: Daisuke Abe, Ryusuke Honda
Editor / Colorist: Kyo Kuboyama
Retoucher: Akko Noguchi
Project Manager: Yuki Koike, Task Watanabe

Behind The Scene Photographer / Cinematographer: Yusuke Hayashi
Behind The Scene Edit: Dai Ishizuka

執筆者:: Nahoko Ando

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