あるフォトグラファーの一週間:金曜日ー水しぶきを止める | Profoto (JP)

あるフォトグラファーの一週間:金曜日ー水しぶきを止める

15 6月, 2017

執筆者:: Jens-Linus Lundgren-Widén

フォトグラファーとしての毎日は、挑戦の連続です。ポートレート、スポーツ写真、ファッション撮影。その日がどんな日であったにせよ、一日の終わりはいつも変わらず最高の一枚とともに締めくくらなくてはいけません。ファッション、ポートレート写真家であるAndreas Lundbergの一週間ををご紹介します。TTL機能を搭載した世界最速のモノライトD2を使い、彼がどの様に撮影を乗り越えたかをご覧ください。

一週間の最後を締めくくる金曜日、Andreasはスタジオでの商品撮影を終え、ハリンゲ城に向かいました。ここで、『グレート・ギャツビー』を連想させるシーンを再現し、高級シューズにはね落ちる水しぶきを捉えます。

スピードは幅広い用途を持ちます。スピードを味方につけて撮影すれば、ほとんどの問題を解決できます。フォトグラファーになるということは、撮影のたびに生じる問題の解決策を考え、それを自ら実行しながら、自分の描いたビジョンを実現させていくことなのです。毎日限界に挑み、それを乗り越えるための策を考えなくてはなりません。スピードへの対応が、フォトグラファーが直面する最も大きな困難の一つです。

週末が待ち遠しくも感じる金曜日、Andreasは国際的なシューズメーカーのためのロケーション撮影を行いました。今回の仕事は二本立てです。次シーズンに向けてのキャンペーン用に商品撮影と人物撮影を行いました。幅広い用途を持つ機材を手元に置くことで、フォトグラファー自身も融通がきくようになり、より多くの挑戦が可能になります。

撮影

商品撮影はAndreasのスタジオで行われました。照明のセットアップはとてもシンプルです。適切なハイライトを演出するため、商品は撮影台の上に置きました。まず、RFiソフトボックス 30x120cmを装着したD2モノライトで45度の角度から被写体をライティングします。上部からは、ビューティーディッシュの愛称でも知られるソフトライトリフレクター ホワイトを取り付けたD2を照射し、シューズを際立たせます。

「D2は動きのある被写体を撮る際だけでなく、商品撮影にも最適です。抜群の色温度安定性を誇り、安定した働きを見せてくれます。」とAndreasは説明します。「靴などの動かない被写体の撮影は簡単そうに見えるかもしれませんが、実際には商品撮影というのは正確さと集中力を求められる仕事で、信頼の置ける機材が不可欠なのです。」

モデルの撮影はスタジオの外で行います。撮影チームはハリンゲ城をロケ地に選びました。歴史のある幻想的な場所です。

「シューズがスタイルを如実に表していたので、撮影場所もそのスタイルに合ったものを選びたかったんです。」とAndreasは言います。

かつての城主たちが抱えていたであろう退廃と理想の感情を、『グレート・ギャツビー』の狂騒に乗せて写真に取り込みたいとAndreasは考えていました。そこで、モデルにプールサイドに腰掛けて足で水を蹴ってもらい、はね上がる水しぶきと美しいシューズを完璧に鮮明に捉えることでイメージを実現しようとしました。

課題

1000W仕様のD2モノライトを、アンブレラ ディープ シルバーXLとともに用いました。このライトはモデルの背中に当たるように右から角度をつけます。強い日差しを上回るパワーと水しぶきを細部まで捉えるスピードを両立させることが、今回の撮影の最大の困難であることは計画段階から分かっていたことですが、有り難いことにD2にはハイスピードシンクロ機能が搭載されています。

Air Remote TTL-C を彼のCanon 1DX に取り付ければ、HSSモードにボタンひとつで設定できます。HSSモードで、シューズにかかる水の動きを捉えることができました。

ソリューション

今回の撮影の最大の山場は、クライアントが巨大な看板で使用する人物写真の撮影でしが、出来上がった写真は細部を見事に捉え、遠くからも輝きを放つ仕上がりになりました。

「水しぶきという意外性を加えることで、高級感を出しながらも型にはまらない一枚を撮れたと思います。ポストプロダクションをほとんどせずに自分の頭の中で描いていた通りの表現を実現できました。」

水しぶきを鮮明に捉えている一方で、モデルの肌の質感はとてもやわらかく描き出すことができています。

「このキャンペーンは、様々な要素が絡み合ったやりがいある仕事だったと思います。自分の思い通りに作品が仕上がった時の感動は何物にも代え難いものです。」

ありがとうございます

プロフォトを代表してプロジェクトマネージャーのAnna Riberthと、プロダクトマネージャーのJohan Wibergから、動画シリーズを製作してくださった撮影チームの皆さんに感謝の意を表します。:

フォトグラファーAndreas Lundbergの素晴らしい貢献と存在に
フォトグラファーアシスタントJoakim Reimerの懸命な働きとポジティブ精神に
プロデューサーAnna-Sofia Mörckの素晴らしいリーダーシップに
ディレクターMauri Chifflétの私たちの挑戦を現実に導く美しいフィルム編集に
リラシスター・ビデオエージェンシーの皆さんの感動的な技術に
撮影風景を撮影したフォトグラファーEvan Pantielの美しく的確な撮影に
プロフォト・ノルディックのRebecca Ahremark、マーケティング・コーディネーターSasha Hallinの思いがけない演技力に
体操選手のWilliam Broman とNicole Wanström、シェフOscar Ljungqvist、KAO社のDaniel Blomqvist 、ハリンゲ城、モデルの皆さん、スタイリストの皆さん、メイクアップアーティストの皆さん、そしてかわいいスタジオ犬Penny に。

執筆者:: Jens-Linus Lundgren-Widén

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