Bella Kotak uses the Profoto A1 to bring magic to a fairy tale world | Profoto (JP)

Bella KotakがProfoto A1を使用しておとぎ話の世界に魔法をかける

13 11月, 2017

執筆者:: Seth Chandler

イギリスのポートレートフォトグラファーBella Kotakは、写真を通して花に彩られたおとぎ話の世界を表現し、見る者を別世界へと誘います。最近、彼女はおとぎ話のプリンセスをモチーフとした連作ポートレートのため、世界最小のスタジオライト Profoto A1を使用して植物園を自分のスタジオに変えました。

少女時代をケニアで過ごしたBellaは、一瞬を永遠に閉じ込めることの魅力にいち早く気付きました。「生きとし生けるものは常に形を変え、同じ状態であり続けることはありません」と彼女は言います。「瞬間を切り取るのであれ、作り出すのであれ、写真は自分自身を表現する手段です」

6年ほど工房に勤めた後、彼女は2年前に専業フォトグラファーに転身しました。今では、写真が持つ無限の可能性にどっぷりと嵌っています。「カメラを使えば、自分の意思を様々な方法で表現できます」と彼女は語りました。「また、瞬間を切り取り、創作物として表現できます」

彼女は自らの撮影スタイルを「フローラル」と表現します。「常に何らかの形で花を作品に取り入れています。最初は、花の魅力を認識することもなく、ただ惹かれていました。今では花、おとぎ話、春が作品のテーマとなっています」

好ましいのはやわらかく広がる光

以前は結婚式やイベントの写真ではオンカメラ・フラッシュを使用することが多かったのですが、現在は使用していません。「やわらかく広がる光が好きなのですが、スタジオライトでは光が粗く、強すぎるのです」と彼女は説明しました。

そのため、Profoto A1の試し撮りを打診されたとき、彼女は可能性に興味をそそられたといいます。

「Profotoのライトは大好きなので、開発中の新製品の試し撮りを依頼されたとき、とても前向きに考えられました。自分のコンフォートゾーンから飛び出し、カメラを初めて手に取った時の遊び心をもう一度取り戻したいと思ったのです」と彼女は語りました。

「A1は世界最小のスタジオライトという触れ込みだったので、その名にふさわしい機能を持つか確かめてみようと思いました。そして、驚いたことに、この小型ライトは私に打ってつけの機材だったのです」

ロケ場所には心当たりがありました。オックスフォードシャーのウォーターペリー・ガーデンズです。「夏にこの場所を見つけ、ここなら特別な写真を撮れるとすぐに思いました」と彼女は言います。「それからというもの、印象的なシーンを構成できそうな素材をすべて集めました」

彼女が撮りたかった写真は、ドラマチックな要素を含み、暗示されたストーリー展開で感情に訴えかけるものでした。「ちょうどその頃、力強く、自分の力に自信を持つ女性の写真を撮ることに夢中でした。それが創作意欲となり、モデルのJodi Lakinに連絡しました。彼女とは、仕事をする機会が多いです。友達でもあります」

自然光を一段階上のレベルに引き上げる

Bellが好むのは自然光による撮影ですが、欠点があることも感じていました。「常に、写真を一段階上のレベルに引き上げてくれるようなクオリティの高い光を得ることができるとは限りません。自然光を用いる場合、思い通りの写真を撮影するためには、素早く直感で動き、創造力を発揮する必要があります」

「ところが、A1を使えば、光のコントロールとシェーピングを性格の行うことが可能になります。作品のクオリティを高め、一段階上のレベルに引き上げてくれます」

この撮影で、Bellaは2台のA1を使用しました。1台はカメラに取り付けて使用し、2台目のA1にはドームディフューザーまたはソフトバウンスを取り付けました。また、1台目を2台目のトリガーとしても用いました。「光をやわらかくし、自然光を補強したいと思いました」と彼女は説明しました。「アシスタントに2台目のA1をスタンドに取り付けさせ、私が求めるクオリティの包み込むようなやわらかい光を得られるまで、高く掲げ少し動かしてもらいました」

自然光との完璧な融合

Bellaによれば、花に包まれた最初のシーンで、A1を使用する意味が分かったといいます。「背景の木々を抜け、光が差し込んでいたので、スモークを焚いて強調しました。ただ、それだけでは、モデルが影の中に入るので、私が求める幻想的なシーンにはなりませんでした。レンズを通さなければ彼女の姿ははっきり見えましたが、写真に撮るとカメラでは刻々と変化する現実を捉えられないことが多かったのです」

そこで、BellはA1を中出力で使用し、ソフトバウンスとディフューザーを取り付けてJodiを照らしました。ライトをスタンドに取り付けて置き、フレームの右上に固定しました。1台のA1はカメラに取り付けたまま、Air Remoteとしてメインライトのコントロールに使用しました。

「光はやわらかく広がり、前面の花とスモークも照らし出しました」と彼女は説明します。「これが周辺の自然光と完璧に調和し、そのあまりにスムーズな溶け込み具合に感動しました」

幻想的な演出の再現

次の撮影では、またしても影の濃さに手こずりました。「光の質が足りませんでした。もっと場面全体と衣装を際立たせたかったのです」と彼女は言います。「求めていた幻想的な演出ではありませんでした」

幸運にも、ライトスタンドに取り付けた2台のA1により、Bellaは写真にもう一度魔法をかけることができました。「2台目のライトをバックライトとして使用し、フレームの左上に隠しました。これにより、フレーム内の色のコントラストが大きくなり、木の葉が際立ちました」

Air Remoteを両方のライトのトリガーとして使用することで、Bellaはカメラから出力設定をコントロールできました。「メインライトをTTLモードで使用したので、どんなに近づいたり離れたりしても、完璧な減光部を作り出すことができ、モデルの顔を照らす光の強さが変わることもありませんでした。2台のライトの組み合わせにより、ドラマチックなおとぎ話のような写真が撮れました!」

暗い雰囲気の演出

3つ目のセットアップでは、前の2つのセットアップを踏襲しつつ、極めてダイナミックな写真になりました。「TTLの汎用性を活用し、フィルライトとして使用しました」と彼女は説明します。「最初に、シーンを撮影して、フラッシュの光が場面になじむようにカメラの設定を維持しました。これにより暗い雰囲気を維持し、メインライトにスモークを加えることで、モデルを際立たせました」

「このセットアップでは、モデルが駆け抜け、その後をアシスタントが追いかける撮影が肝でした。モデルとアシスタントの距離が変わっても、TTLがフレームを完璧に捉え続け、出力の変動さえも補正してくれます。撮影をミスすることはなく、どのセットアップでも同じライトシェーピングツールを使用し続けられました」

A1は彼女のクリエイティビティを一段階上のレベルに引き上げ、撮影での光の形作り方に自信を与えてくれたと言います。「最大の収穫は、自然光だけに頼っていては実現できなかったであろう角度から、被写体を捉えられたことです。今までは自然光を利用した撮影でしたが、A1の使用によりさまざまな角度や構図から演出することが可能になったため、お気に入りの撮影スタイルになりました。まるでスタジオでセットを組んだかのような撮影になりました」

Bellaは、ライティングが優れた作品の質をさらに高めてくれると付け加えました。「ライトシェーピングツールの活用は、私の作品を一段階上のレベルに引き上げてくれます。自然光に付き物の制約を取り払い、まったく新しい可能性の扉を開いてくれたように感じます」

「A1をスピードライトとしては見ていない」

Bellaは、美しく自然なクオリティの光は期待をはるかに凌駕したので、すべての撮影にA1を取り入れていると語りました。

「光にアクセントをつけたいときは、本当に頼りになる機材なので、すぐにカメラバッグキットの必需品となりました。本当に直感的に使えるので、特にスタジオライトの初心者に適しているでしょう。掴んでバッグに放り込むだけで撮影に出かけられます」

「A1をスピードライトとしては見ていません。すでにスタジオスタイルのセットアップの一部となりつつあります」

執筆者:: Seth Chandler