暁から日没まで – TTL/HSSを富士フイルム製カメラでも | Profoto (JP)

暁から日没まで – TTL/HSSを富士フイルム製カメラでも

15 1月, 2018

執筆者:: Steven Hanratty

屋外撮影では、自然光がしばしばを問題を引き起こします。太陽の光が明るすぎたり、暗くて見栄えのしない影がたくさん出来てしまったり。そんなお悩みを解決するプロフォトのTTLやHSSを、富士フイルム製カメラをご使用の方にもお使いいただけるようになりました。Michelle Turner がAir Remote TTL-F を使って撮影します。

ウェディング、ポートレート、コマーシャルフォトグラファーのMichelle Turner は、カリフォルニアの美しい自然に囲まれて育ちました。強い日差しに照らされたサンタバーバラ北部の丘陵や、エルキャプテンの水平線にある輝くような太平洋を撮影した彼女の写真は、まぎれもなく大自然の産物です。

彼女の写真では、周囲の景色がいつも大きな役割を果たしています。「被写体がどこにいるかは、それほど大きな問題ではありません。どこに行っても、その場所の美しさを見出し、それを生かして撮影するようにしています。」

富士フイルム製カメラユーザーにとって大きな進化

富士フイルムのカメラを使用することが多いMichelleは、Air Remote TTL-Fの販売を大変喜んでいます。「自分のカメラと、プロフォト製品を組み合わせて使用できるようになりました。本当に最高です。」

「HSSやTTLを使うことができるというのは、私にとって大きな前進です。クライアントのために、より良い仕事ができます。TTLが最適な光量でのライティングしてくれるので、私は被写体の表情や動きなどに集中できるようになりました。被写体と自分の距離が変わっても、自動で出力が調節されます。これで、考えなければいけないことが1つ減りました。」

「また、HSSにより太陽光に打ち勝つライティングができます。シャッタースピードを上げて、絞りを開きたい時にとても助かります。」

朝の光

朝の光の中で撮影するとき、Michelleは背景に露出を合わせます。背景や空の美しさを消さずに、見たままに引き出したいからです。しかし、このため問題が発生しました。

太陽が被写体の背後にあったため、顔が影になってしまったのです。A1をオフカメラで使い、アンブレラに向けて照射することでやわらかい光を作り出して、影を消すのにちょうど良い光量に調節しました。これにより、被写体の顔と壮大な背景のどちらにも、細部まで優れた新鮮な朝の光を演出できました。

単調な曇り空

空が曇ってくると、影がますます問題になりました。A1オフカメラで顔をライティングして、目も生き生きとさせる必要がありました。広大なサンタモニカの埠頭の下で、影はより一層広がっていました。巨大なソフトボックスのように広がる雲だけでなく、桟橋の下の影についても解決策が必要でした。

「私は、クライアントには撮影中楽しんでもらいたいと思っています。通常なら、常にライティングの微調整をしなければならなかったでしょう。でも、TTLのおかげで出力を自動調整することができました。これで撮影に専念できました。」

明るければ良い訳ではない太陽の光

真昼の強い日差しの中で若い女性を撮影しましたが、ホットスポットが出てしまったので少し露出アンダーにして対処しました。これにより、色も若干鮮やかになりました。しかし、露出がアンダーになったので被写体にはさらにライティングが必要です。アシスタントが上部から照射するプロフォトB2の光量を上げることで、全体的な光のバランスが取れました。

カリフォルニアの起伏のある丘にある牧草地が背景です。ロケ地の雰囲気のように、家族にも自然な雰囲気を出してもらいたかったので赤ちゃんと戯れたてもらったり、楽しんでもらえるように努めました。

ここでも、A1オフカメラをTTLモードで使用し、太陽を背景にした時に家族の顔をライティングするフィルライトとして使いました。

薄明– Michelleのお気に入り

Michelleは、薄明の時間帯が一番好きな撮影時間だと言ってはばかりません。しかし、だからと言って簡単に撮影できるわけではありません。「牧草地にいる家族の背後に夕日が沈む構図を撮りたいと思っていました。しかし、夕日が黄色がかった地面に反射し、肌の色がとても黄色くなってしまいました。 この問題を解決するため、A1オフカメラとアンブレラ ホワイトを使用してフィルライトを作り、肌の色を補正しました。

大きな木の下で撮影することで、ただっぴろい空間の中でも家族のまとまりを演出できます。しかし木陰で撮影すると、被写体である家族と黄金色に輝く背景との間に大きな差が生じてしまいます。Michelleは、A1オフカメラで太陽が当たっている部分に露出を合わせ、影に入っている部分にライティングを施すことを決めました。そしてAirTTLの利点を生かし、思い通りの一枚が撮れるまで、自在に動きながら撮影しました。

ブルー・アワー – ラプソディ・イン・ブルー

最後に、エル・キャピタンで撮影を行います。息を呑むような自然の絶景が広がる場所です。地平線に沈みゆく太陽により、空が青く染まるのは一瞬です。ですから、機材を素早くセットしなければなりませんでした。

最初の写真では、空の素晴らしい色合いとそれを反射して輝く水の様子を、そのまま収めたいと思っていました。そのため、多くのライトが必要でした。

そこで、B2とアンブレラ ホワイトを使い、冷えて湿った砂の上に立つカップルにやわらかい光を向けました。顔が照らされ、衣装の細部も映えました。しかし最も重要なのは、このライティングにより、水に鏡のように映るカップルの姿をしっかりとフレームに収められたということです。

最後の写真は、カップルが夕日に顔を向けている場面で、顔全体がピンク色になっています。これは、プロフォトB2で光を足し、露出を上げることで実現できました。その結果は、自然の輝きを見事に収めた素晴らしいものになりました。これこそMichelle Turnerです。

もう障壁はありません

Michelleは、TTLとHSSを搭載したAir-Remoteを使うことで、自由で柔軟に作品を撮影できるようになったと言います。

最後に、Michelleの言葉をお送りします。「HSSやTTLを使うと、リラックスして撮影に望めます。自分で光を完璧にコントロールするのは難しいことですが、プロフォトの機材を使えば、クライアントの望み通りの写真をいつでも、どこでも実現できるからです。昼間の太陽光の中でも、夕日が沈んだ後でも、私のプロフォト機材はいつもパーフェクトです」

執筆者:: Steven Hanratty