ライティングにスパイスを効かせる - ワイドズームリフレクター | Profoto (JP)

ライティングにスパイスを効かせる - ワイドズームリフレクター

24 5月, 2017

執筆者:: Fredrik Franzén

Andrea Bellusoは、業界で30年以上も活躍を続ける経験豊富なフォトグラファーです。Andrea は月に一度、私たちに撮影の舞台裏を見せ、彼の培ってきた知識をいくつか教えてくれます。今回は、ワイドズームリフレクターをクリエイティブに使用する方法を紹介してくれます。


最近 Klassik Magazine (クラシック マガジン)のスタッフからのオファーで、2015年の公式トレンド予測(インドがインスピレーションの源という予測)に基づいてファッションストーリーの撮影を行いました。撮影に向け考えをまとめて、さまざまなタイプの写真を撮りたいけれど - 通常のファッションストーリーの作品のように - 見た目と印象に一貫性を持たせたいと思いました。また、コントラストとドラマチックな影を硬い光で演出したいとも考えました。

硬い光を作り出す Profotoハードリフレクターはたくさんあります。ですが、今回の撮影では、ワイドズームリフレクター を選びました。ワイドズームリフレクターは、他のどのProfotoハードリフレクターよりも広がりのある、より均一な光を作り出します。なので、私はよく背景を照らすライトとして使っています。この撮影では、これまでと違った新しい方法で - サイドライトとして使いました。重厚な影を作り出しつつ、背景に美しい光をこぼして照らすことができました。また、同じライトシェーピングツールを、シーンによって異なる方法で使用することで、一貫性のある見た目と印象をそれぞれの写真に与えることができました。


敷き詰めたスパイスの上、ブッダの頭の隣に横たわる被写体のヘッドショット。ワイドズームリフレクターを取り付けた D1 モノライト の一つの光源だけで撮影しました。 ワイドズームリフレクターを使って光をシェーピングすることで、被写体だけでなくスパイスやブッダの頭も、美しい均一な光で描き出すことができました。

 

茶色い壁の前に立ち、手に握ったスパイスを落とす被写体を撮影。ここでも、ワイドズームリフレクターを取り付けたD1をサイドライトとして使用して、被写体やスパイスを美しく均一な硬い光で描き出しました。

 

 

 

 

 

蓮華座のポーズをした被写体も、ワイドズームリフレクターを取り付けた D1モノライト1灯を使い撮影しました。ですがここでは、ライトを被写体の上にセットしました。被写体は壁のすぐ近くに座っていて、D1 は被写体のちょうど真上、壁のすぐ近くにセットされました。これにより、被写体だけでなく背景にも美しく落ちる影を作り出すことができました。前にも述べたように、これは、ワイドズームリフレクターから通常思い浮かべる美しく広がる均一な光とは異なるものです。この特殊な効果の理由はもちろん、ライトを被写体のすぐ近くにセットしたためです。

 
繰り返しになりますが、ワイドズームリフレクターを使用してサイドライトにしたり、強い影やドラマチックな減光を作り出したりは、普段の撮影では行っていません。ですが、そのツールの個性を理解することで、ルールを曲げて、クリエイティブな方法で自由に使えるようになるのです。このような考え方は、ライティングにスパイスを効かせる素晴らしい"レシピ" になると思います。いつもの決まった道に固執してしまわないとき、仕事はもっともっと楽しくなります。

 

Ciao,

Andrea Belluso

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執筆者:: Fredrik Franzén