東京を拠点に活躍するフードフォトグラファーの大野咲子氏が、iPhone 11 Proを使った撮影に再び挑みました。今回は新しい Profoto A10 と AirX テクノロジーを試します。iPhone とストロボだけを使って、魅力的なフード写真を撮影することはできるのでしょうか?一緒に見ていきましょう。
大野咲子氏は、東京在住のフォトグラファーとして活躍し、世界有数のブランド、ゴディバ・ジャパン、トワイニング、ル・クルーゼ、アサヒビールなどの広告写真を撮影しています。
こうした顧客はおそらく、彼女のエフォートレスな、魅力的でありながら親近感を覚えさせる料理写真に惹かれてオファーしているのでしょう。
大野氏に iPhone 11 Pro を使って、彼女ならではの魅力的な写真を撮影することができるのか挑戦してもらいました。今回は、Profoto 最新のテクノロジーAir X を搭載したProfoto A10を使ってもらいます。
瞬間をフリーズして
Profoto の AirX テクノロジーは、ストロボとスマートフォンを同期させる史上初の技術です。大野氏は、最初の撮影でフリーズ機能を使って、このAirX を試してみることにしました。絞った果物から弾け飛ぶレモン果汁を撮影します。
大野氏は、レモン果汁とのコントラストをつけるために黒い背景を選びました。グラスには紫色の花のアイスキューブを詰めました。こうすることで、花に反射する光、銀のトレーの複雑な模様が作り出す影など、微細だが重要なディテールを強調することもできます。
しかし、この撮影で重要なポイントは、レモンから弾け飛ぶ果汁です - 時を止めて瞬間を切り取ります。大野氏は、非常に短いシャッタースピードでも Profoto A10 を iPhoneと同期できたことに喜びました。「いつでも自由に環境光をコントロールして、瞬間を切り取ることができます」
アンティークなタッチで
大野氏の好きな映画の一つが現代フランス映画の『アメリ』です。特に、この映画のアンティークなテーマを現代的に捉えたスタイリングが気に入っているので、この写真に取り入れました。
硬い光をストロボなしで作るのは難しいです。特にこの撮影では、アンティークな雰囲気を出すために華やかな模様のグラスを選んでいたため、ユニークに光を反射させる硬い光が必要でした。そこで彼女は、Profoto A10 にClic カラーフィルター イエローを装着して、その上にProfoto Clic ドームを重ね、ガラステーブルの下から上向きに発光させることで望み通りの「硬い光」の効果を作り出すことができました。深いグリーンの模様入りの背景がコントラストを強め、グラスのオレンジ色の液体に光を足しています。
大野氏はこの写真の撮影にも、とても満足しました。「iPhone で撮影するときも A10 フラッシュをフルパワーで使えるのが良いですね。ISO感度を高くすると起きてしまうノイズを避けることができます」
光で物語を伝える
写真は「光で描く」ものだといわれます。大野氏にとって、光は物語を伝えるための手段です。最後の写真では、それを伝えることを目標にしました。
「薄暗い秋の夜に、ケーキの作り手がケーキに最後の飾りつけをしている - そんな雰囲気を作りたいと思いました」
しかし、彼女が撮影しているスタジオは、大野氏が求める夜の心地いいリラックスした雰囲気からはかけ離れた、明るい日中の光に満ちています。そこで、ドラマチックな夜の雰囲気を出すために、ケーキやフルーツ、エプロンなど全体のテーマカラーに赤を選び、A10 にProfoto Clic グリッドを装着しました。
Profoto Clic グリッドを使ったことで、光を欲しいところにだけ当てることができます。濃い光のグラデーションによって、周りの暗いエリアに馴染ませることができます。彼女が求めていた、リラックスした雰囲気の完成です。「これがストロボを使ったライティングの好きなところです。そのシーンを部分的にライティングして、光で描き出すことで、さまざまな物語を見る人に伝えることができます」
スマートフォン撮影を次のレベルへ
大野氏にとって、今回の撮影はとても興味深い試みでした。料理は、スマートフォンを持っている人なら誰でも撮影するものです。特に、高級レストランですばらしい一皿を出されたときや、美しく飾られたカクテルを目にしたときには、きっと撮りたくなるでしょう。
今回の撮影によって、Profoto AirX を使ってスマートフォンとストロボをシンクロさせることで、プロフェッショナルな撮影ができることを証明できたのです。
クリエイティブチーム:
フォトグラファー:Sakiko Ohno
フードスタイリスト:Yukiko Katsumata
BTSフォトグラファー:Hyemi Cho