Iain Crawfordは、ビューティーの高速撮影に定評のあるフォトグラファーです。彼の撮影計画はいつも壮大です。今回の撮影では、60キロ以上のカラフルなパウダー、強力圧縮機、モデル、そしてスピードを再定義するとも言われるProfotoの新商品Pro-10を使って、彼のアイディアを実現します。
Iain Crawfordは、ビューティーの高速撮影に定評のあるイギリス人のフォトグラファーです。瞬間に現れる情動を捉える能力を持ち、水やペンキ、パウダーを使った撮影を特に得意としています。高速撮影とその技術的課題に精通しており、衝撃的なシーンを演出し撮影するための独自のテクニックを数多く開発してきました。
「カオスの中に一瞬生まれる調和の美しさを捉えることに面白さを感じています。ですから、狙った瞬間を正確に、時間を止めてフリーズさせて捉えることを可能にする、パワフルなストロボが私の撮影には不可欠です。」
撮影
「美しさに色を付けよう」というコンセプトのもとで、クリエイティブ・アイディアをIainに考えてもらいました。コンセプトに基づき、Iainはモデルの顔に吹き付けられたパステルカラーのパウダーの粒子、一粒一粒を鮮明に完璧に止めてブレなく捉え、彼女の頬や輪郭を美しく色付く様を撮影することにしました。出来上がった写真は、カラフルで美しいだけでなく、Pro-10のスピードとパワーを実証していました。見る人を感動させるビューティー広告に仕上がりました。
彼はイメージ通りの完璧な写真を撮るために、クリエイティブ・コンセプトに基づいて、独創的な方法で技術的な問題を解決しました。この撮影には、超高速な閃光スピードが必要不可欠でした。Iainは、Pro-10の性能を引き出し、美しい写真を取ることを目的としたこのプロジェクトの遂行者にぴったりでした。
Iainと彼のアシスタントはスタジオを実験室のようにしてしまいました。パウダーと液体を混合したり、手作りの仕掛けをビニールの囲いの中に作ったりしたのです。囲いの外には、Proヘッド プラスを取り付けた6灯のPro-10をセッティングします。通りがかった人が見たら、SF映画の撮影でもやっていると思ったに違いありません。
課題
Iainはソフトグリッドを取り付けたRFiソフトボックス 30x40cmを、モデルの顔の少し角度をつけて上部から照射しました。同様にソフトグリッドを装着したRFiソフトボックス 40x60cmを下方から照らし、モデルの顎やタートルネックの下に影ができないようにしました。
ファッション、ビューティー撮影の典型のやわらかい光を実現するために、3灯のテレズームリフレクターを使いました。1灯は上部から、他の2灯はモデルから2m程度話して後方の隅から照射します。その他に、アンブレラ ホワイトMを背景をライティングするために用いました。
Canon EOS-1D X Mark IIを、ケージを囲うビニールに開けた穴にUSB3.0 A-microBケーブルを通してPCに接続してテザー撮影を行いました。内部では、背後に噴射されて爆発したパウダーをモデルが一身に浴びてました。こんな撮影に臨むには、かなりの勇気が必要だったに違いありません。
「自分が求める出力で、どんな被写体でも細部までくっきりと、決定的瞬間を捉えることができるという自信。これは、まったく新しい表現の可能性の世界への扉を開いてくれます。」とIainは言います。
今回の撮影のように複雑なスタジオ撮影を行う際には、セッティングを簡単に行えて、一瞬で設定を変えることができる、直感的操作が可能な機材が必要不可欠です。
ソリューション
撮影後にIainはこう語っています。「アシスタント時代からProfoto製品を愛用してきましたが、Pro-10 は今までとは全く違う次元の製品だと感じました。閃光スピードはまさに驚速です。最高で閃光時間1/80,000秒を誇るこのスピードを用いれば、どんなものでも鮮明に時間を止めて撮影することができます。」
出来上がった写真は、様々な色と質感をもつ数種類のパウダーがモデルの顔に美しく降りかかり、まるで床に落下したお気に入りの口紅が何百万もの粒子に砕けて舞っているようでした。パウダーが彼女の頬にちょうどかかる瞬間を捉えることができています。ダイナミックでIainが狙っていた通りの仕上がりです。彼の次の作品も楽しみでなりません。